ウィンクルム野方の建築設計・監理を担当した株式会社環境建築設計の宮坂正寛所長と一級建築士・片桐由弘さんに、デザイナーズマンション・ウィンクルム野方の魅力について伺いましたぞ。
豊富な実績をもつ設計事務所ならではのデザイン力やこだわり…。
わしも知らなかったウィンクルム野方のヒミツが満載じゃ。ぜひ、ご覧あれ。

 

周辺環境
西武新宿線・野方駅から徒歩5分。閑静な住宅街だからこそ「戸建て感覚」を意識。

うぃんくるむ博士:
野方駅から続く北原通りを曲がると、商店街の賑わいがうそのようで、じつに閑静ですなあ。

宮坂所長:
この辺りは古くからの住宅地ときいています。どのお宅も庭木がよく手入れされていて、四季を通じて美しい街ですね。

片桐さん:
朝夕は、犬を連れてのんびりと散歩している人をたくさん見かけますよね。気持ちいいでしょうね。

博士:
おっ、ウィンクルム野方が見えてきましたぞ。住宅地に建つマンションということでどんな点を意識したのですか?

宮坂所長:
建築の高さも10mまでという制限がある中で、敷地が約120坪、三方が幅約4mの道路に面しているこの土地を最大限に特徴付けるコンセプトとして浮かんだのが「戸建て住宅」だったんです。

博士:
マンションなのに「戸建て住宅」・・・?

宮坂所長:
はい。住宅街との連続性、そして、周囲の住民の方々に与える印象を考慮すると、あまりボリュームがあって、威圧感を与えるような建物はどうしても避けたいですよね。
そこで、なるべく小さなスケールのものが重なってひとつの集合住宅を形成しているようなデザイン、
そのなかに柔らかさだとか、優しさみたいなものを表現したいと思いました。

片桐さん:例えば、通常のマンションのバルコニーは、横に連なるひとつのかたまりになりますよね。ウィンクルム野方は、一戸一戸を一般の住宅のスケールに合わせていくという考え方をしています。こうして細かくすることで威圧感がなくなるというわけです。
素材も、あまり強い自己主張をせずに、コンクリート打放しにタイルやガラスを組合わせることで、変化に富んだ、柔らかい印象に仕上げています。

宮坂所長:
ペットと暮らす方々にも「明るさ」「清潔感」「希望」というものを感じてもらえるデザインに仕上がったと思います。

■住戸プランニング
1階住戸(9戸)は、全面道路からダイレクトにアプローチする「長屋スタイル」。大型犬もOK!

博士:
1階住戸は道路から直接出入りして、2階・3階の住戸はメインエントランス~エレベータ~内廊下というアプローチ。とても個性的じゃ。

片桐さん:
そうですね、この土地は三方向が道路に面しているので、1階の住戸は道路からじかにアプローチするという
独立性の高い、まさに「戸建て感覚」に近い住戸ができました。

宮坂所長:
この1階住戸は、共同性を持たない共同住宅、というか、建築基準法でいうと「長屋」というんです。
2階、3階は「小型犬2匹までOK」ですが、1階は独立住宅と同じ扱いとなり、大型犬2頭までOKということになりました。

博士:
みなさん、「大型犬OK」という賃貸マンションはなかなかないから、とっても貴重ですぞ。

■南側の1階住戸(5戸)は、人気のメゾネットタイプを採用。
好みにあわせて選べる個性的なプランニング。

片桐さん:
南側の1階住戸(5戸)はメゾネットタイプで、そのうち2戸には存在感のある螺旋階段を採用しました。
ちょっと発想を変えて生活を楽しんでいただきたいなと思っています。

博士:
赤いカラーがとてもスタイリッシュじゃ。ネコちゃんも喜びそうですにゃ。

 

■「1m高い」ことで防犯性、開放性、眺望の良さを実現。

片桐さん:
共同住宅において、道路に面した1階というのは、女性の方が住みにくいというのが一般的です。
しかし、ウィンクルム野方の場合は、道路に面していること自体が、逆にプラスに作用すると思います。

博士:
そりゃまた、どういうことじゃ?

片桐さん:
南側の1階住戸(5戸)は、道路より約1m、床の高さを上げているので、道を通る人を見下ろすかたちになります。
同じ高さだと「見られている」感覚がありますが、1m上がることで「こちら側が見ている」という意識になるんです。
一言でいうと「見せた形での防犯性能」といえますね。ここから人が覗くというのを、逆に建物からも見えますよ、と。

宮坂所長:
この1m上げるメリットはほかにもあるんですよ。メゾネット住戸の地下部分は、 完全な地下ではなくて少し上がっているので採光性が高い。
一方、メゾネット以外の1階住戸も、そのぶん天井を高くとっているのでとても開放的な空間になっています。
当然、2階の床も1m高いので通常のマンションの2.5階くらいの高さに、3階も同様に3.5階くらいに高さになるため、眺望感・開放感が高くなっています。

■全24室・24タイプ。充実の設備・セキュリティ対策。

博士:
居室は、反転タイプも含めて、すべて異なるタイプということですね。
すりガラスの門扉を設えてあったり、高窓のある部屋があったり、広いルーフバルコニーがあったり・・・。
ちょっと面白いデザインや工夫がありますな。ダウンライトもおしゃれです。

片桐さん:
そうですね。ぜひ、実際のお部屋を見学していただければと思います。すべてバリアフリー対応ですし、設備も充実させています。一番小さい部屋(約21㎡)でも水周りや設備は同じレベルです。
単身者、DINKS、高齢者…どなたでも暮らしやすく、ご満足いただけると思います。

宮坂所長:
見えない部分にもいろいろと工夫していますよ。
全住戸とも、外壁に面している壁の一部に鉛入りのボードを採用したり、室内の吸気口をスポンジを使った入れ子構造のものにしたりして遮音性を高めています。

片桐さん:
インターネットをつなぐ際のアダプターも、洗濯機置場の上や収納の中などに設置でき、居室内のコネクターに回線をつなげばOKという接続環境にしてあるので、空間がすっきりとまとまります。

博士:
セキュリティも充実してますね。

片桐さん:
外構、共用部に13台の防犯カメラを設置してあります。
万が一ペットが飛び出したとき、前面道路で事故やトラブルがあったりした場合も、全て記録していますから安心です。訪問客にはモニターつきのインターホンで対応できますし、個別にセコムのホームセキュリティと契約すればすぐサービスを受けられるように設計されています。

 

■ペット専用設備
便利な専用設備に加え、見えないところにもさまざまな配慮が施されています。

博士:
そして、なんといってもペットケアサービスの専門家であるアドホック株式会社と提携して、さまざまな専用設備を取り入れているのも大切なポイントじゃ。

片桐さん:
「リードフック」はエントランスや各住戸の玄関はもちろん、ゴミ置き場や駐輪場など、いったん物をおかないといけないところはすべてつけています。2階、3階は内廊下なので、ペットが道路へ飛び出すという心配がないですし、床材は滑りにくいものを採用しているので、
ペットの股関節の負担も軽減できます。換気扇もまわっていますから臭いの問題もクリアしています。

宮坂所長:
エレベーターには、ペットの臭いが残らないよう「エレ香」という消臭機能がついています。
「ペットボタン」を押せば、各階に「ペット乗車中」のランプが出て、顔を合わせないようになっています。

博士:
まさに至れり尽くせりですな。そして、屋上には「ドッグラン」があるんじゃ!

片桐さん:そうですね。屋上ドッグランでは、犬をノーリードで遊ばせることができますから、忙しくて散歩に出られないときなどは便利ですよね。そして、とても見晴らしがいいですから、いろんな風景を楽しんでもらえます。富士山も見えますしね。

■植栽計画&メッセージ
暮らしに潤いを与える四季の彩り

博士:
最後に、植栽計画について教えてください。

片桐さん:
最初にお話しましたが、この周辺にはとても緑が多いですよね。すぐ近くにも公園があります。
ですから、そうした緑と連続するように、極力、外構部分はコンクリートで打たないで、土に植栽をしているんです。
コデマリ、ヤマブキ、ユキヤナギ、ビョウヤナギ、ドウダンツツジ、それから果実がなるヤマモモも植えています。
落葉系の樹木がほとんどなのですが、その分、四季折々の自然の美しさを身近で楽しんでいただけます。
壁面緑化も採用しているんですよ。南側の白いメッシュフェンスにツタ類を植えてあり、2年くらいでツタが伸びて緑の葉が青々と茂り、道路からの目線もさえぎってくれるでしょう。

宮坂所長:
建物の3つの角には、シンボルツリーとして「大山豆桜」を植えました。
春になると、やや濃い目のピンク色の花をさかせる早咲きの桜です。数年後には7~8mの高さに成長して、地域の方にも愛される景観となるでしょう。
植栽のメンテナンスは、オーナーが懇意にしている飯田林業さんに行っていただきます。
ウィンクルム野方に携わった人々のこだわりや協力があって、行き届いた建物管理が実現でき、環境とのバランスもとてもいいマンションになりました。

博士:
将来は、すがすがしい緑と美しい花々に囲まれた暮らしを楽しめるんですな。永く住んでいただけばいただくほど、楽しみが増しますね。

宮坂所長:
今回は、オーナーさんのほうで「VINCULUM」=「絆」という意味のマンション名をつけられました。
ご入居者とペットの絆はもちろんのこと、地域の皆さんともペットを介してお友達になったり
コミュニケーションを深めたりして、新しい人間関係をつくっていただきたいと思いますし、地域の方々からも愛されるマンションになることを期待しています。

博士:
宮坂所長、片桐さん、お忙しいところ、どうもありがとうございました。